不動産の権利関係「所有権」と「借地権」①

2020/04/24 その他
不動産の権利関係「所有権」と「借地権」①

家を購入するときに必ず関係してくる「土地の権利」ですが、権利にも種類があります。
物件情報の権利欄にも「所有権」「借地権」と記載されていますね。
今回はこの2つの土地の権利の中で、土地の所有権について確認していきます。

所有権と借地権の違い

どちらも土地を利用する際の権利ですが、2つの権利の大きな違いは、土地の所有者が誰かという点です。

所有権とは土地を所有する権利のことで、土地を買った人がその土地の所有者になります。

借地権とは土地を地主から借りて自宅を建築できる権利です。そのため、土地の所有者は土地を貸している地主です。

所有権は土地を「所有している」、借地権は土地を「借りている」ということですね。

所有権の特徴

自ら登記した所有権の土地は、売買や建替え、相続などの面において、期間や制限を設けず自由に扱うことができます。
そのため、一般的に土地の売買では所有権付きの土地が多いです。

また、借地権と異なり月々の地代や更新料、承諾料などの土地の利用にかかる様々な費用を地主に支払う必要がありません。
所有権のある土地にかかる費用として、土地と建物にかかる固定資産税や都市計画税を毎年支払うことになります。

所有権のある土地は借地権より資産価値が高いとみなされる場合が多く、住宅ローンを申込む際に審査が通りやすいなどのメリットもあります。

 

 

次回は土地の「借地権」について確認していきます。

不動産の権利関係「所有権」と「借地権」②

 

執筆者

萩原岳 プロフィール

東京外国語大学中国語学科卒業
株式会社アプレ不動産鑑定 代表取締役
http://apre-kanntei.com/
不動産鑑定士 MRICS(英国不動産鑑定士)

 在学中より不動産鑑定業界に携わり、2007年不動産鑑定士論文試験合格、2010年不動産鑑定士として登録する。数社の不動産鑑定士事務所勤務を経て、2014年株式会社アプレ不動産鑑定を設立し、現職。

 相続税申告時の不動産評価など税務鑑定を専門とし、適正な評価額の実現を掲げ、相続人と共に「戦う不動産鑑定士」として活動する。また、実務で培った経験をもとに、「相続と不動産」について税理士、弁護士、不動産事業者など相続の実務家を相手とした講演活動も行っている。

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