相続法(民法)の改正④ 「自筆証書遺言」について

2020/07/09 その他
相続法(民法)の改正④ 「自筆証書遺言」について

民法の改正により、約40年ぶりに相続に関するルールが大きく変わりました。
今回は改正事項の中で、「自筆証書遺言」に対する制度の改正点などを確認していきます。

自筆証書遺言の方式緩和

財産目録については手書きで作成する必要がなくなりました。

※財産目録の各頁に署名押印をする必要があります。

旧法下では、遺言書の全文を自書する必要があり、自筆証書遺言に添付する財産目録も全文自書しなければなりませんでした。

改正により、自筆証書遺言を作成する際にパソコンで作成した財産目録や通帳のコピーなど、自書によらない書面を添付することが可能になりました。

 

法務局における自筆証書遺言の保管制度

法務局で自筆証書遺言の保管が可能になりました。(2020年7月10日 施行予定)

自筆証書遺言の紛失や他者による書き換えなどを防止し、自筆証書遺言をより利用しやすくするため、法務局で自筆証書による遺言書を保管する制度が創設されました。

※作成した本人が法務局にて手続を行う必要があります。

遺言者の死亡後、相続人や受遺者などは全国にある法務局で遺言書が保管されているかどうかを照会することができ、遺言書情報証明書の交付を請求することや遺言書の原本を観覧することも可能です。
法務局に保管されている遺言書に対して遺言書情報証明書の交付や原本閲覧があれば、遺言書保管官から他の相続人等に対し遺言書を保管している旨が通知されます。

また、法務局に保管されている遺言書については家庭裁判所の検認が不要となります。

 

 

※執筆時点で有効

執筆者

萩原岳 プロフィール

東京外国語大学中国語学科卒業
株式会社アプレ不動産鑑定 代表取締役
http://apre-kanntei.com/
不動産鑑定士 MRICS(英国不動産鑑定士)

 在学中より不動産鑑定業界に携わり、2007年不動産鑑定士論文試験合格、2010年不動産鑑定士として登録する。数社の不動産鑑定士事務所勤務を経て、2014年株式会社アプレ不動産鑑定を設立し、現職。

 相続税申告時の不動産評価など税務鑑定を専門とし、適正な評価額の実現を掲げ、相続人と共に「戦う不動産鑑定士」として活動する。また、実務で培った経験をもとに、「相続と不動産」について税理士、弁護士、不動産事業者など相続の実務家を相手とした講演活動も行っている。

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